Summary

  • デジタル証券は、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)の良さを活かしたまま投資家保護を強化して生まれたもの。

  • グローバルでも日本でもメガトレンドの成長中

ICOに投資家保護を加えて誕生したデジタル証券

ブロックチェーンとトークンを使った資金調達=投資の方法として、デジタル証券以外では、かつてブームとなったICO(イニシャル・コイン・オファリング)があります。ICOは、事業やサービスの内容をまとめたホワイトペーパーを公表すれば誰でもお金を集めることができます。その手軽さから、ベンチャー企業でも巨額な資金を調達できる手段として、2018年には全世界で2兆円を超えるコインが発行されました。
しかしながら、管理監督する機関がなかったことから実体のない詐欺的な資金調達が横行したり、トークンの流出等のトラブルが多く発生してしまいました。そのため、各国政府が規制に乗り出し、ICOブームは収束の運びとなりました。

デジタル証券は、日本では2020年5月に施行された改正金融商品取引法によって、ICOとは異なり「裏付けとなる資産」の存在が必須とされています。加えて、もっとも規制の厳しい株式や債券などと同じクラスの有価証券として位置づけられ、取扱うことができる業者も金融庁監督下の第一種金融商品取引業者に限定されています。

ペーパーレスの利便性を持つICOの良さを活かしたまま、不正を防止するセキュリティガードを付けて再登場したのがデジタル証券といえるでしょう。

メガトレンドの形成も!グローバルでのセキュリティトークン市場成長予測

Security Token Market社によると、現在のデジタル証券(セキュリティトークン)の時価総額は、約174億ドル(約2兆5,400億円、2023年8月末)と、この2年間で16倍になっています。

不動産や美術品などの資産がデジタル化されて取引が容易になったことでこれまで流動性が低かった資産が証券化されたり、海外では株式を発行するよりも手軽である点でベンチャー企業がセキュリティトークンを発行する例が増えたりしています。また、多くの国家・政府がセキュリティトークンに関する規制を整備したため安心して利用できるようになったこともあり、世界的にデジタル証券は目覚ましい伸びを見せています。

今後の展開として、世界経済フォーラムは、2027年までに世界のGDPの10%がトークン化され、デジタル証券を含むトークン化資産の時価総額は24兆ドルになるものと予測しています。

世界のST市場の成長予測

参照/Tokenization:
market sizing report, 27 Oct 2018, Finoa
データ: FINOA予測グラフより

日本でも~あれから3年、デジタル証券(セキュリティトークン)のいま

デジタル証券誕生から3年が経ちます。日本では、まだ主戦場は不動産投資ですが、2021年8月に発行された東京都内のマンション(募集額14億5,300万円)を皮切りに、最近では物件価格300億円超えの大規模物件にも投資されています。

今まで一般投資家ではアクセスできなかった大型物件に手が届いたり、温泉旅館の物件では宿泊割引券がもらえるなど、徐々にデジタル証券らしいメリットが出てきています。

当社では、不動産以外の投資対象もデジタル証券にするべく、金融当局とも対話しながら商品設計を進めています。安全な仕組みの下で、好利回りと社会貢献を両立する商品を提供していく所存です。

不動産デジタル証券の成長
※グラフ:各商品の開示情報
を元に当社が作成